Case Studies

猫の慢性腎臓病で点滴をする意味は?

「腎臓病の猫に点滴を勧められたけれど、何のためにするの?」
「点滴をすれば腎臓はよくなるの?」

このような疑問を持つ飼い主様は少なくありません。

猫の腎臓病で行う点滴には、主に不足した水分を補い、体の負担を軽くする目的があります。ただし、すべての猫に同じ量や回数が必要なわけではありません。

今回は、町田市高ヶ坂の高ヶ坂動物病院が、猫の慢性腎臓病における点滴の意味や注意点を分かりやすく解説します。

猫の腎臓病で点滴をする理由

腎臓の働きが低下すると、尿を濃くする力が弱くなります。そのため、尿と一緒に排出されるはずの老廃物が体に溜まりやすくなります。

点滴で適切に水分を補うことで、次のような効果が期待できます。

  • 脱水を改善する

  • 腎臓へ流れる血液を保つ

  • 食欲低下や元気のなさを和らげる

  • 吐き気などで飲めない間の水分を補う

ただし、点滴によって傷んだ腎臓が元どおりになるわけではありません。脱水を整え、猫ができるだけ楽に過ごせるよう支える治療です。

皮下点滴と静脈点滴の違い

皮下点滴

背中などの皮膚の下に点滴を入れ、少しずつ体内へ吸収させる方法です。

全身状態が比較的安定している猫の水分管理に使われます。獣医師の指導のもと、ご家庭で行う場合もあります。

静脈点滴

血管から直接点滴を入れる方法です。

脱水が強い、何度も吐いている、食事や水が取れないなど、体調が大きく悪化している場合に行います。入院し、体重や尿量、血液検査などを確認しながら調整します。

点滴は多いほどよいわけではありません

点滴も薬と同じように、適切な量と回数が大切です。

水分を入れすぎると、心臓や肺に負担がかかることがあります。特に心臓病がある猫や、尿が十分に出ていない猫では注意が必要です。

点滴後に次のような変化がみられたら、早めに動物病院へ連絡してください。

  • 呼吸が速い、苦しそう

  • 急に体重が増えた

  • 足などがむくんでいる

  • 皮下点滴のふくらみが長く残る

自己判断で点滴の量や回数を増やさないようにしましょう。

点滴が必要かは総合的に判断します

腎臓の数値だけで、点滴の必要性は決められません。

診察では、食欲、飲水量、尿量、体重、脱水の程度などを確認します。必要に応じて、血液検査、尿検査、血圧測定、超音波検査などを組み合わせます。

猫の年齢や腎臓病の進み具合、心臓の状態、通院や自宅治療による負担も含めて、その子に合った方法を考えることが大切です。

ご家庭で確認したいこと

腎臓病の猫では、日々の小さな変化が重要です。

  • 食べた量

  • 飲んだ水の量

  • 尿の回数や量

  • 嘔吐の有無

  • 体重

  • 元気や動き方

  • 安静時の呼吸

食欲が落ちた、何度も吐く、尿が極端に少ない、ぐったりしている場合は、点滴の日まで待たずに受診しましょう。

まとめ

猫の腎臓病における点滴は、不足した水分を補い、脱水による体の負担を軽くするための治療です。しかし、点滴の量や回数は猫によって異なり、流しすぎにも注意が必要です。

高ヶ坂動物病院では、検査結果だけではなく、その子の体調や性格、生活環境、ご家族のご希望も踏まえて治療方法を考えていきます。

町田市の高ヶ坂・成瀬、町田駅・成瀬駅周辺で、愛猫の腎臓病や点滴についてお悩みの方はご相談ください。

よくある質問

点滴をすると腎臓の数値は下がりますか?

脱水が改善することで、血液検査の数値が下がる場合があります。ただし、数値が下がっても腎臓そのものが回復したとは限りません。

腎臓病の猫には毎日点滴が必要ですか?

必ずしも毎日必要ではありません。腎臓病の進み具合、脱水状態、食事や飲水の量などによって、適切な回数は異なります。

自宅で皮下点滴をしてもよいですか?

獣医師が必要と判断し、方法や量について説明を受けた場合は、自宅で行うこともあります。自己判断では行わないでください。

皮下点滴の後に背中が膨らんでも大丈夫ですか?

点滴液が皮膚の下に入るため、一時的に膨らむことがあります。長時間吸収されない、赤い、痛がるなどの変化があれば動物病院へ相談しましょう。

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